
15世紀から17世紀中期にかけて、ヨーロッパ諸国は新しい交易ルートの開拓や領土拡大、及びキリスト教布教のため競って外海へと船を漕ぎ出しました。この時代を「大航海時代」と呼びます。バルトロメウ・ディアスがアフリカ最南端「喜望峰」を発見し、ヴァスコ・ダ・ガマがアフリカ回りのインド新航路を開拓、クリストファー・コロンブスがアメリカ大陸に至り、フェルディナンド・マゼランが世界周航をおこなった時代です。先駆国のスペインやポルトガルに続いてイギリス、オランダなどもインド・アジア大陸、アメリカ大陸へとこぞって進出し、ヨーロッパ人は世界を席巻しました。
この時代の航路上の主要な海域にあたるカリブ海と大西洋は沈没船のメッカです。フロリダ半島からカリブ海に至る海域には、大西洋航路を経由して新大陸を目指した貿易船が多く沈んでいます。大西洋海域で特にメッカとして注目されるのは、ポルトガル沖約1000キロの海上に浮かぶアゾレス諸島です。ヨーロッパと新大陸を結ぶ航路上の要所であり、年間500隻から1000隻もの各国の船舶が立ち寄る補給地でした。この二つの海域には金銀宝石、宝飾品、陶磁器などの美術工芸品を積載した沈没船が数多く眠っています。
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